血圧の薬で悪夢?
血圧の薬の中には、悪夢を引き起こす副作用がある場合があります。特に、β遮断薬では悪夢を見ることが多いと言われています。睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠があり、レム睡眠のときに夢をみるとされています。β遮断薬による悪夢の発現機序はまだ解明されていませんが、脂溶性の高い薬剤ほど脳内の薬物濃度が高くなり、発現頻度も高くなる傾向があるとされています。
他にも、抗パーキンソン病薬、抗コリン作用の強い抗精神病薬、三環系抗うつ薬、アルコールなども悪夢を引き起こす可能性があります。
また、セロトニン再取り込み阻害薬でも悪夢を起こすことがあります。
薬剤の服用によって悪夢が起こった場合は、作用機序の異なる薬剤に変更することで対応が可能とされています。
また、レム睡眠の出現を抑制する作用をもつ抗うつ剤を連用している場合には、服用量を徐々に減量させて服用を中止していくことで悪夢の出現頻度を軽減することができます。